Yellow Magus/cero


海底2万マイルより引き上げられたその船から溢れ出す記憶は、
輝く太陽の光を浴び、さざめく浪間を縫いながら凍てつく大地をなぞり飛ぶ。
荒野の砂を巻き上げて、突き上げる森をすり抜ける。
都会の灯りを背にしたら、この掌に落ちてくる。


握りしめたその記憶に私の記憶が滲んだ時、その掌を開き浮かぶ記憶を見上げれば、
それがどこまでも続く宇宙への旅の合図。